【禁断の恋】赤い嘘【完】

信じられない。


私と星矢が血の繋がっていない兄妹だなんて。


でももし仮に私達が本当の兄妹でなかったとしても状況は変わらないだろう。


それどころかその事実を聞かされ、諦めようと必死だった星矢への気持ちが一気に溢れだした。


星矢が兄だと思っていたから。


そう思っていたからこそ、私は自分の気持ちをセーブしながら生きてきた。


星矢に気持ちを打ち明けて見事に振られ、これからは星矢の妹として星矢を想い続けると決めていた。


決めていたのに………。


それなのにそんな決心は茜の言葉でいとも簡単に揺るいでいく。