【禁断の恋】赤い嘘【完】
そして最後のページを開いた瞬間、私は我が目を疑った。


『姫華へ』


手帳の間には私に宛てた手紙が入れられていた。


姫華へ


この手紙を姫華が読んでいなかったとしたらゲームオーバーだ。


俺は高校卒業と同時に家を出る。
姫華とは一生会わない。
家にも帰らない。


でももしこの手紙に気付いたなら家の近くの公園まで来てくれ。


何もかも捨てて、二人で生きていく覚悟が出来ているなら。


俺は姫華がいればそれでいい。


『俺は姫華が好きだ』


手紙の最後にはそう付け加えられていた。
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