フタリの事情。
多めに買っといて良かったー。


放課後の分、ちょっと足りないかもだけど。

今日は校内トレで、練習はいつもに比べて楽だろうから、夕飯まで耐えられるはず。


じゃなきゃ、俺の燃費、悪すぎる。



なんて腹モチを計算しながら、セナちゃんと別れて、急ぎ足で教室へ向かった。


ワタル、弁当を前に待ってるだろうから。




「――お待たせ、ワタルッ」


「お帰り~混んでない割には、遅かったね。
選ぶのに熱中?」


「や、そうじゃなくて。
後輩が弁当も金もないっていうから、パンあげてきた」


「え?そうなんだ?」


「うん、でもなんか……
強引に押し付けすぎたかなって今は思うけど。
もしか、逆に迷惑だったかな……」


「大丈夫だよ、迷惑なんかじゃないって。
そんな風に思うような子、テツタは助けたりしないでしょ?」


うん、セナちゃんはそんな子じゃないはず。

ワタルって、俺を励ますの上手いよな……



「ご飯にしよ」


一瞬で立ち直ったところに笑顔で言われて。

その後は、いつもの昼休み相談タイムを過ごしたんだ。

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