丸腰デパート・イケメン保安課
でもさすが貢さん!
美味しそうなおしるこ!

おしるこを手に取る私と家紋さんを他所に、主任と栗田さんはまだゲームしてる。

「主任、おしるこっすよ?」
「ダメだ!大輝が死ぬまでは祝杯はできん!」
「無理っすよ?俺強いし」
そう、栗田さんはゲーム強いんだよね。
さすが大手電気店の息子。

プルルル―――。

のんびりおやつを食べる中、FAXの着信音が鳴った。
「はいはい〜」
貢さんが、誰にでもなく返事をしながらFAXを見に行った。

おしるこの餅を食べつつ私は思った。
こういうトコって貢さん、何かオバサン臭い。

「…あ!主任!きましたよ?恒例の連絡」
FAX用紙をひらつかせながら、貢さんが主任を呼んだ。

恒例の連絡?

主任は夢中でリモコンを操作中。
「何だ?!俺なら今留守だ!」
何だよ留守って。
つーか電話じゃなくて、きたのはFAXだから関係ないじゃん。

もうっ!と貢さんは頬を膨らませた。
「主任が待ってた連絡ですよ?」
「不幸の手紙か?」
ソレ待ってたの?!
「違いますよ〜!恒例のあの行事の連絡です」
行事?
「運動会の連絡ですよ!」

…は?運動会?!

「っ何ィ!?!」
主任が反応して振り向いた!運動会に!
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