丸腰デパート・イケメン保安課
業務6 東グループ

東会長

新年です。


明けましておめでとうございます。


マンションのベランダから初日の出を拝んだ私は、正月らしく雑煮等を作っております。


主任はまだ眠ってるみたい。


家紋さんは親族の新年会があるとかで、昨夜から実家に帰省中。


主任と二人きり。


とは言っても別に意識はしてない。
むしろ…鼻が戻ったのかどうかの方が考えちゃうね。


年越蕎麦を鼻で運んで食べたんだよ?あの人。
しかも楽しそうに。


お風呂に入れば天井までビショビショだし。
予想では、お湯で鼻シャワーをしたと思われる。

考えて、主任が寝てる間に鼻を団子結びにしてやろうかとすら思ったよ。


まったく…ただでさえ手におえないのに余計な物までついちゃって…本当ヤダ。


それに…あのまま鼻が戻らなかったらどうしよう。

主任の唯一の取り柄は顔なんだよ。
ゾウ鼻じゃ台なしなんだよ。

マスクでも隠しきれないしさ。

戻らなかったら、未知の生物として山奥で暮らしてもらうか、本田に引き取ってもらうしかないよね?


人間じゃないから!


敏腕課長が主任見て、毛を逆立ててたしね。

近付いて引っ掻かれてたし。
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