丸腰デパート・イケメン保安課
「めでたしなもんかっ!足しても引いてもつまらん!」

主任は、つーんと横を向いて鼻を指先で押し上げてる。

まぁた訳わかんないスネ方してるよ。
この人…。

ホントに世話の焼ける…。


「ところで疑問なんですが…どうして主任はあの時、天使の像を持ち上げてたんですか?」

この人のやる事には慣れてきたけど、あの現状が納得できないんだよね。

それについて、奥山さんが説明を始めた。

「それはですね。僕が像にぶつかって倒れてきてですね」
「ああ!それで主任が支えて?」
「違う!!」


違うの?って主任?!


「あの鳥人の奴が俺に殴りかかってきたんだ!」

鳥人…殴り?!

「だから俺は応戦した!奴め…半笑いだった!」
「馬鹿ですかっ?!」


思わずテーブルを叩いた。
反動で、鼻を上げていた主任の指先が穴に入った。

「おぅ痛っあ!」

鼻血出てるし。


「何を言うんだ、綾美!俺は一応人間だ!!」
「一応かよ!それすら疑わしいね!!いい話になりそうな雰囲気だったのがぶち壊しだっ!」



ああ…入社二ヶ月…。


この人達の普通じゃない思考と行動が、梅雨時のジメジメと共鳴し…私の精神を蝕んでいく!
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