秘密の誘惑
「だ、だって やっぱり外で会うのは良くないと思うんです」


離して欲しいと心の中で思う。



ラウンジに数組いる人たちが食い入るように見ているのが気になる。



「まだそんな事言っているのか・・・」



ディーンがこれ見よがしに深いため息を吐く。



「・・・・」



「あれ?萌・・・にディーンさん」


2人の耳に驚くような日菜の声が聞こえた。


「ひ、日菜ちゃんっ!」


日菜だけではなかった。


クリーム色のワンピースを着た日菜の隣にビジネススーツ姿の千波がいた。



< 139 / 404 >

この作品をシェア

pagetop