秘密の誘惑
「ディーン・・・ごめんなさい こんな風になるとは思ってもみなかったの・・・契約が終わったら病院へ行くつもりだったし・・・」


そこへノックと共に医師と看護師が入って来た。



「ああ、起きていましたか」



そう言葉を発するのは50才代と思われる白髪が混じったメガネをかけた男性だった。



「ドクター、萌の病状は?」



ディーンは立ち上がると医師と向きあった。



金髪碧眼の青年が流暢に日本語を聞いても医師は驚かなかったが、後ろにいた看護師の女性は目を見張った。



「胃潰瘍でした 手術をするか迷いましたが手術をしない方向で行きたいと思っています」


ディーンの時も手術をしないで治療をした。


手術をしないと聞いてディーンはホッと息を吐いた。


< 255 / 404 >

この作品をシェア

pagetop