秘密の誘惑
「当分は治療に専念して欲しい そうでないと結婚式が延びる羽目になる」


「えっ!?」



驚いてディーンから離れると面白がっているような青い瞳と目が合う。



「結婚して欲しい 1年経った今でもわたしの気持ちは変わらない」



ポケットにずっと忍ばせていたビロードの箱を出す。



「プ、プロポーズ・・・?」



まだ明けられていない箱とディーンの顔を交互に見る。



「体調が良くなってからと思っていたが、君を抱きしめたら言わずにはいられなくなった」



突然のショックがしだいにおさまると、一番言って欲しかった言葉に喜ばずにはいられない。



「ディーンっ!!」



今度は萌の方からディーンに抱き付いた。

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