秘密の誘惑

嬉しい知らせ

寝ようとした萌の携帯電話が鳴った。


もちろんこの着信メロディーはディーン。



机の上に無造作に置かれている携帯に手を伸ばして急いで出る。



「も、もしもし?」



『すまない 寝ていたか?』



「いいえ もう寝ようかと思っていたところで・・・」



なんだかディーンの声を聞いたら緊張してしまって秘書の時みたいに堅苦しい言葉になってしまう。



『私も萌の隣で寝たいな』



笑いを含んだ声だが、萌をドキドキさせるには十分すぎる言葉。



「ディ、ディーンっ!」



萌の耳にディーンの笑い声が届く。



『戸惑っている君にキスをしたい』



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