秘密の誘惑
そこへ医師と先ほどの看護師が入って来た。



「ひどく痛がっている」



ディーンが医師に言うと、注射器を看護師に用意させた。



「あと数日は眠るべきでしょう」



「いや・・・嫌 ディーン?」



痛みも我慢できないがこのまま再び眠らされるのは嫌だった。



「しっ」



萌の頬に手を触れてディーンが言う。



その時、腕にチクッと痛みが走った。



「ディーン・・・・・・」



「もう安全なんだ 何も考えずにゆっくりお休み」



額にディーンの唇を感じた時には意識は眠りに入ろうとしていた。



目蓋が閉じられ、規則正しい呼吸が繰り返され眠りにおちた事が分かった。



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