秘密の誘惑
「え?いえ、・・はい」


「毎朝、出社したらこの部屋へ来なさい」


裕美は萌の前にパサッと書類を置いた。



「それを読んで 簡単なマニュアルを作ってみたの 後は自分で考え、動き、覚えるしかないわ ディーンはいつも精力的に動く人だから」



ディーン・・・。そうだ 忘れてた。この人の下で働くと言う事はディーンの傍にいるって事だ。



「ちょ、ちょっと待ってください どうして私が柏木さんの下に異動なんですか?」



そりゃ、ディーンに言ってしまったけど・・・。


仕事が嫌ならば止めるのが普通だ。


人事異動の時期でもないのに人事異動だなんて異例すぎるだろう。



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