白いジャージ5 ~先生とラベンダー畑~




何かが足りない。


何かが足りない。




そう思いながらも、これは夢なんだと自分に言い聞かせる往生際の悪いもうひとりの私がいた。




楽しい思い出ばかり思い出した。



たっくんからもらった素敵な言葉をひとつひとつ思い出して、“うそつき”と心の中で呟いてみた。




“先生と直ちゃんに負けない夫婦になろう”



そう遠くない昔、たっくんはそんなことを私に言ってくれたのに。




プロポーズとも取れるそんなセリフ、軽く言っちゃだめだよ。




女の子はすぐ信じちゃうんだから。



たっくんのばか。







たっくんと初めて会った日。



カウンター越しの笑顔にヤラれちゃった私。




公園でのデート。


強引なキス。





同じ店でバイトしたのも、たっくんが誘ってくれたからだよ。




月曜日だけシフトが同じでたっくんと一緒にバイトできた。



こっそりトイレでキスしたね。



私達、バイト失格だったかな。








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