下心と、青春と


この変なテンションのまま下駄箱を開ける。


「……あ」


「どうしたんだい?」


「上履き、ボロボロだー」


「あっそ」


そうか、今日から始まるのか。


いじめというやつが。


私は今までいじめというものを受けたことがなかった。


というか、中学時代は私がクラスを牛耳ってたから、いじめ自体なかったと思う。


「あっそってね……」


「オレと付き合うんだったら、それくらいあるだろ」


「平然と言うねー。偽装と言えど彼女の上履きがボロボロになってるのを見てそのリアクションはないと思うよ」


「ま、頑張れよ」


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