ツギハギの恋
放課後、授業が終わるとあたしはひなたのクラスに直行した。


あたしがひなたに纏わり付いていれば女よけになる。

て、言うか彼女なんてつくらせねーよ！？


教室を覗くと昼休みに声をかけてきた男子生徒がまた声をかけてきた。


「また夢前捜してる？」

「あーはい。いますか？」

「さっき女の子に呼ばれて出ていったけど」


はぇーよ！！


あたしはお礼もそこそこに慌てて階段に引き戻った。


つーか告られてんじゃねーだろーな……


今のひなたなら即答でＯＫしそうで危なっかしい。

『付き合って下さい』に何も考えず無表情で『いいよ』って言いそうだ。



ひなたに彼女とか絶対に認めたくない。

あたしのこともう一度好きになってもらうんだ……。


だからなんとしても阻止！！


あたしは校内で思い当たるひとけのない所を捜して回った。


ストーカーみたいで嫌だけどひなたを取られるよりずっといい。
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