ツギハギの恋
話すことは何もない。

あっちゃんもあたしの様子を窺うだけでバスの中、無言だった。


あたしの中であっちゃんとのことは終わっている。
もうイライラはなかったが、ただ欝陶しかった。


バスが学校近くのバス停に止まると時間は1時間目の授業の間で途半端な時間だった。

授業中、あっちゃんと揃って教室に入るのはさすがに目立つ。

別れたくせに一緒に遅刻……


レミ達に何を言われるかわからない。

つーか偶然だし何もないっつーの……。



休み時間になるまで時間をつぶそうかと考えていると黙っていたあっちゃんが突然、口を開いた。


「……このままサボる?」

「は?何でよ……」

「……ミリが見たいって言ってた映画……今から見に行かねぇ?」


アホか。
テメーとは行かねーよバーカ。


あたしは無視して歩き出した。

「おいミリ、シカトすんなよ!?」


纏わり付くようにあっちゃんがついて来る。

あたしは仕方なく学校に向かった。
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