私が海に還るまで

初夏

ミーン



ミーン




蝉の泣き声がまばらに聞こえる



ほんのりと汗を服の下に感じながら学校帰りの道を私は走っていた



ガシャガシャとランドセルに入れた道具箱が音を立てる



(急いで帰って家にランドセルを置いて、ユウちゃんと公園で遊ぶんだ！)


(何して遊ぼうかな？)





そんな事をワクワクしながら考えて曲がり角に差し掛かった





その曲がり角の先に彼がいた