KITUNE
意外な結末
「あっあれ?」

「言われてみると…雰囲気とか、顔付きとか、りんと主って似てる…わね」

主はすたすたとわたしの前に歩いてきた。

そして手を上げ、わたしの頬を撫でる。

「時環…と名乗ったな? 永久村の娘か?」

「父方の祖父母が住んでいて…」

「先祖代々か?」

「ええ」

「ふむ…」

主は遠い眼をした。

「もう一つ、苗字はないか?」

「もう一つ?」

旧姓のことだろうか?

この場合、多分…祖母のことだろう。

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