君色片想い
指定の教室に入ると、そこにはすでに万里香が席を確保してくれていた。
「万里香ナイスっ」
入り口側から入ったあたしは、最後列に座っていた万里香を見つけ、隣に座る。
「とーぜん」
万里香とあたしは入学式の時に席が隣だったってことだけの仲。
でもそれ以来、あたしは万里香といつも一緒。
授業も一緒に考えたしね。
あたしにとって、大学に入って初めてできた友だち。そんで、親友。
他にも友だちはいるけど、万里香といるのが一番気が楽かな。