一生で一度だけの恋
大学に入ってすぐに撮影が出来る場所を散策していった。
なにかに導かれるように歩き回った。


それから何日も散策し続けた。


そんな散策中、屋上に立ち寄った。
ちょうど夕方、夕日が綺麗に見える頃だと思ったからだ。


扉を開けて、屋上に出た
回り見渡すと狐色した空が広がっていた。夕日が色鮮やかな風景を作り上げていた。


「綺麗な場所だ。」


夕稀は、思わす声に出してしまうくらい、綺麗な夕方だった。


と、夕稀が前を見たときだった。
視線に入ってきたのは、絵を描いていた女の子だった。

小柄な体型で、パーカーを着た女の子。


夕稀は、惹かれるようにその女の子を見つめ続けた。


(あの子は、いったい…。)


そして、夕稀は、いつの間にかカメラを女の子に向けて…。


カシャッ!


シャッターのボタンを押していた。


「だ、誰!」


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