恋の唄


──結局、華原君の言葉の意味を聞けないまま私たちは家路につく為に別れた。

帰り際の華原君はいつもの華原君で、もしかしたらさっきの彼の発言は夢だったのかもと思えたりもする。


半分に切り取られたプリクラには、私と華原君。

散りばめられた笑顔の中、一つだけ雰囲気の違うプリクラを私は眺める。


真剣な表情で見つめ合う私たちの姿。


ねぇ、華原君。

私が勇気を出していれば、何か変わったの?



私を見つめる華原君の横顔は


怖いくらいに綺麗だった──‥











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