Chain〜切れない鎖〜
一馬の家庭
気付いたら、白い部屋で眠っていた。
夢さえ見ない、深い深い眠りだった。



隣を見ると、ベッドにもたれかかるようにして一馬が眠っていた。
ベッドサイドの椅子に腰かけて。
初めて見るその寝顔はすごく安らかで、笑っているようだった。
胸がきゅんとした。


だが、一馬の顔は擦りきれ、手はあざだらけだった。
見るからに痛々しい。

あたしのせいだ。
自分を責めた。

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