Chain〜切れない鎖〜
あいつらと関わることによって、芽衣は今度こそ俺を嫌いになるかもしれない。
俺から逃げるかもしれない。

芽衣は不良にいじめられてきた。



そう思うと、奴らと真面目に話をする気さえなくなった。


それほどまで、芽衣に惚れている。




俺は…イカれてる。








すやすや眠っている芽衣の手を握った。
柔らかくて心地よい。
その小さな手を握れることに安心した。


こうやって芽衣を見る俺の顔は、どうしようもなく間抜けなのだろう。



せっかく見つけた幸せ。
小さいけど、大切な幸せ。



この幸せを奪われたくないと、本気で思った。

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