先生との距離
大キライっ!!
私は瀧浦ゆか。今日から高校1年生。今は入学式中。
(あ~眠い)
(わっやばい倒れる~!)
バサッ
「早くどけよ。」
(うわぁすごいきれいな顔!!…ってそうじゃなくてっっっ)
「ごっごめんなさいっっ」
「そんな謝らなくていいけど。」

これが谷崎拓海との出会いだった。



入学式から1週間。友達もけっこうできた。今は社会の時間。
だから私はすっごく不機嫌。なぜかというと…
「きゃあ~めっちゃかっこいぃ!」
「先生っ私と付き合ってっ!」
「付き合える訳ないだろ。」
「えぇ~なんでぇ~!」
「いいから席つけ。」
「うんっていうまで席つかないしぃ~!」
「…俺さ、俺の言う事ちゃんと聞いてくれるやつがタイプなんだよね。」
ガタガタッ
「じゃあ、授業始めるぞ。教科書P.13開け。」
(やっと終わったぁ)
「1894年に日清戦争、日露戦争は…」
(でも、谷崎先生かっこいいよなぁ!あぁなるのは分かるかも)

そう。谷崎先生はあの時、私を助けてくれた美青年だった。私はてっきり生徒だと思っていたけど…先生だった。谷崎先生は学校No.1イケメン教師で学校No.1Sな教師っていわれてる。私もそう思う。入学式にけっこうひどい言い方されちゃったしね。

キーンコーンカーンコーン
「じゃあ、今日の授業はここまで。」

「ああ、疲れたね、ゆか!」
「うん。」
ギロッ
(なんか今谷崎先生にすごい目で睨まれた気が…気のせいか)



「ゆかっ一緒に帰ろっ!」
「うんっ!」
この子は高校生になって初めてできた友達の神野南。目はくりくりだし、まつ毛も長い。
髪はちょっと癖毛。とにかくめちゃくちゃかわいい。
「帰りどっか寄る?」
「うん!どこに行「瀧浦っちょっと来い。」
「ごめんっ南っ先帰ってて!」
「うん。分かった!また明日ねっ!」
(なんだろ?私、谷崎先生と話した事ないんだけど)

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