6cm
☆☆☆
『ごめんっ!寝てた…』



目が覚めたあたしは青ざめて、
急いでメールを送信する。

あぁ…おやすみも言わずに寝ちゃうなんて…。
信じらんない…。



さっき送信したばかりのメールに、
早く返事が来ないかとそわそわする。

何度も携帯の画面を確認して、
深い溜め息を吐く。


もしかしたらサトシも寝ているかも知れないし、
すぐに返事なんか来る訳ない。

解ってるけど…。
何だか落ち着かない…。




気持ちを鎮める為にシャワーを浴びた。

熱い湯気の中で、
もう一度、深い溜め息を吐く。


『急にメール出来なくなるのは嫌だな』

『眠いなら寝るって言ってね?』


気遣ってそう言ってくれてたのに…。

睡魔に負けるとは…。

はぁ…。
呆れてんのかな…。



あたしはシャワーを水に切り換えて、
顔に冷たい水をかけ、
パチン、と頬を叩いた。
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