初雪が、温もりでとけたとき
嘘の温もり



――キーンコーンカーンコーン



「はい、今日の授業ここまで!気をつけて帰るように。」



担任の声でみんなが一斉に立ち上がった。
部活に行く人もいれば、家に帰る人もいる。
ちなみに雪乃は、教室で由季ちゃんを待ってる。


それより…それより………まだ言えてない。
森山春さんからの…伝言。



「雪乃、俺部活行ってくる!」


「あ、うん。頑張って。」



笑顔を作りながら、雪乃は由季ちゃんを見送った。
由季ちゃんの笑顔に、ちょっと罪悪感。



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