初雪が、温もりでとけたとき
違う温もり



学校に行って、まず驚いたのは、千佳ちゃんの形相。
雪乃が教室に入るなり詰め寄られた。



「別れたって、どーいうことかしら?」


「ぇ…なんで知ってるの?」


「知ってるも何も…。」



頭に手を置き「はぁ…。」と溜め息を漏らす千佳ちゃん。
雪乃は、これほどまでもこの席がイヤだと感じたのは初めてだった。


………由季ちゃんと、顔あわせられないよ。



「千佳ちゃん、話しなら別の場所でしない?」


「いいけど…。」



雪乃は渡り廊下へと足を向けた。



< 67 / 122 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop