キミの日記『Cherry's Diary』


『ウチの母さんがさ、

お向かいの谷内さんに

りんご貰ったらしいんだけど

美里のウチと違って俺んち2人だろ?

だからお前の家に持って

いこうかな…と思ってさ。』


リンゴ、

もらえるならうれしいけど

正直今日は来られると迷惑だ。



『じゃ、今日は寝てたいから

明日持ってきて!』


『おう、分かった。じゃお大事に!』
 
 
電話を切って少しだけ考える。

…お向かいの谷内さん?

あいつのアパートの前って

でっかい駐車場じゃなかったかな…? 


ふと、携帯を見ると待ち合わせの時間。


「あっ!ヤバイ!」
 
 
急いで支度して家を飛び出した。

今日こそは


コウスケの



彼女になれるかな。



期待半分。不安半分。


今日こそ、想いを伝えるんだ。


でも、本当はコウスケから

告白してもらいたいかなぁ。
 
…なんちゃって。


なんて考えている途中に

届いたメール。2件。



相手はコウスケと葵。




『件名:元気?

ねぇ、美里知ってる?桃乃木君・・・ 』


葵への返信は後でする。

久しぶりの中学時代の友達からのメールに

嬉しくは思うものの

コウスケの事でいっぱいだったから

今は、返信する気にはなれなかったんだ…。

それに

桃乃木の話題はしばらく触れたくない。
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