Promenade
私と村山さんの関係が始まったあの日。


夜が明ける少し前に村山さんは寝ている私を揺り起こした。


重いまぶたを開けると、そこには帰る身支度を済ませた村山さんがいた。


「俺、そろそろ帰るわ。今日はとりあえずゆっくり休めよ?」


村山さんはそう言ってやさしく頭を撫でた。


「朝まで一緒にいてくれないの…?」


そう言葉にして、すぐに後悔した。


村山さんは少しだけ困った顔をして、だけどハッキリと

“彼女以外の女の子の家には泊まらない“


そう言ったから。


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