りんねの歌



マヤカの長が座っていた椅子の前に、二つの葉っぱが並べられていた。


座れと言われ、凜音とリオンは大人しく従った。




「お嬢さんの名前を聞いていなかったの」


「…凜音と申します」


「りんね……?」




マヤカの長は「ふむ」と上を見上げながら何かを思い出そうとしていた。





「…あなたは?」


「ワシか?ワシはマヤカ族の長・ルンマじゃ」


「ルンマさん…。失礼ですが…おいくつでしょうか?」



「もう70になるわい」



───そ、そんな風には見えない…




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