りんねの歌




歌い終わった凜音がお辞儀をしても静かなままだった。



あまりの衝撃に動けず、また歌声の余韻に浸っていたのだ。




リオンとルンマが拍手をすると、はっとしたように全員が手を叩き感動を言葉で伝えた。




「透き通った声ね!」


「奇跡の歌だ」


「ぼく、感動しちゃった」





初めてこんなにも多くの人に褒められた凜音は感激の余りに涙を流した。




その姿をみてリオンが近づき、頭をポンッと叩いた。





「…すっげーキレイだったよ」




涙を急いで拭い、凜音は満面の笑みで「ありがとう」と言った。





その日凜音はマヤカ族と打ち解け、夜遅くまでイロイロな話しをしていた。





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