MerryXmas!
のんびりのんびり。
 ちらちらと粉雪の舞う聖なる夜。
 荷物を袋いっぱいに詰めたサンタはよいしょと腰を上げました。
 「さぁて、今年もそろそろ行くとするかな。」





 サンタがまず最初に出掛けたのは、長年の相棒・トナカイの家でした。
 「おぉ〜い。トナカイ、時間じゃぞ〜。」




 しかし返ってきたのは慌てたようなトナカイの声。
 毎年のことですが、あれこれ悩みすぎる彼は、
困ったことにまだ持っていくプレゼントを決めあぐねていたようです。
 「待ってください〜。今荷物詰めているんですよぉ。」
 呆れるサンタに、トナカイは笑ってこたつを勧めました。
 「まぁまぁ。夜も長いし、お茶でも飲んでいきましょうよ。」
 確かに聖夜はまだ始まったばかりです。
 サンタも少しくらいのんびりしてもいいかもしれません。
 はらはらと舞う粉雪を見上げながら、トナカイの出してくれたお茶で奇跡を約束してくれる夜をお祝いしました。





「Merry Christmas!!」


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