Toy Girl~あなたの好きにして?~
『・・・どこー?』





きょろきょろすること、15分。




いくら歩いてみても、教室は見つからなくて。






不安のあまり、目に涙がどんどん溜まっていく。




「ねえ、どうしたの?」





背後からの声に、ビクっと体が反応する。





ちょっと低くて、心地よいトーンの声。





ゆっくり振り返ると、背の高い、かっこいい男の人。





涙で顔がよく見えない。






『あの、迷っちゃって・・・教室、分からないんです』





涙を見られないように、俯いた。





「あんた、泣いてんの?」





泣いてるって言葉に、一瞬肩が震える。





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