季節のあいだに
であい
あれからどれくらいたつのかな。
奈津は覚えているのかな。
あたしと奈津が巡り会った日。時間。場所。
あたしはきっと、この命がつきても、忘れることはないよ。

そして毎年、強く、強く思い出すの。
あの時期になるとね、奈津がそばに来ているような気がして。




あたしと奈津の出会いは、偶然なんかじゃないよね。
それが運命だというように、あたしは奈津に一目惚れしたの。
そう、あれは桜が満開の高校の入学式だった。
そこであたしは、誰よりも光る奈津を見つけたの。
眩しくて眩しくて、この手は奈津からすごく遠く感じたんだ。
< 1 / 24 >

この作品をシェア

pagetop