再会
「先生…先生を見ると、頼ってしまいそうになる弱い私がいて…」


俺はただただ頷いていた


「そんな弱い私、本当の私じゃないんです」


「桜木さん…」


祐未と目が合う


「先生…もう、連絡してこないでください」


「え…それは…」


俺は再び、祐未から遠ざけられた


でも、祐未の次の言葉は俺の気持ちを揺るがないモノにした


「私、頑張って借金、返します…菜乃花の父親の後始末が終えて…本当の私に戻れたら…連絡…してもいいですか?」


祐未の閉ざした心が少しずつ開いたと感じた






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