★甘美な、とろける夜☆―with chocolate cake
「聞いてますよ。先輩は県外の大学に行くんですよね?

毎日、一緒には居られないかもしれませんが、卒業したらついて行きますね」



「…はいはい」



一瞬、きょとんとした顔をしたかと思ったけど…

食べ終わってる食器をカチャカチャと重ねて、聞き流しに近い返事だった。



いいもん、軽く流されるのには慣れてるから…。



成績は先輩みたいに優秀じゃないから、一葉は一葉の道で頑張ってみるから…

どうか、お元気で。



先輩と一緒に過ごせたクリスマスイブは、今まで生きてきて、最初で最後の素敵なプレゼントになるかもしれない。



願いを叶えてくれた神様とサンタさんに、精一杯の感謝の気持ちを空に向かって捧げます。



今後、一葉の行く先は決まっているから、先輩と離れる日々が来たって…

思い出があれば大丈夫。


万が一、先輩と再び巡り合えなかったとしても…

未練はないよ。



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