かえりみち
少しして戻ってきた百合の手には、カメラ。

「写真撮ろ、写真」

今度は春樹が吹き出した。

「お前、どういうタイミングなんだよ?」

「だって、飼い主募集の紙、作らないといけないでしょ?タク、子ネコが動かないように抱いてあげて」

卓也は言うとおりにする。

「はい、笑って」

「ほら、笑いなさい、ネコちゃん」

「ネコって笑うのか?」

「ネコじゃなくて、タクが!」

「え?なんで僕を撮るの?」

「お前のもらい手も、募集するんだってさ!」

「僕はいいよ!」

「1足す1は?」

「2。」

カメラのシャッター音が響いた。


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