王子様とツンデレ姫
泣き顔とキス
「おい!待てよ美雷!」

「いやっ!待たない!」




あたし、安藤美雷(アンドウミライ)


15歳。

この春、憧れの女子高生になったばかり。



「待てって!美雷!逃げんな!」

「逃げてないっ。もぉっ、ついてこないでよ!」



そう言って、あたしは逃げる。

何年ぶりだろう。全力疾走…。



だって…
だって……。

見ちゃったんだもん。


修哉が、女の人とキスしてるの…。


もう、泣きそうだよぉ…。

修哉のばかぁ!



「いい加減にしろよ!」

そう言って手をつかむ修哉。


あたしはそれを瞬時にふりほどく。


「やめてよ!こないで!」



あたしは止まって、後ろを向く。



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