デスゲーム
「…ありがとう。生きてて本当に良かったです。……おかえりなさい」


潤んだ瞳で見つめ、俺の腕をきつく握る。俺の存在をヒシヒシ実感しているようだ。その言葉に心が安らぐ。

柊の笑顔に強く安心する。あの空間から戻ってきて、一番に温かさをくれたから。


「感動の再開は済んだカ?」


レインの声に振り向くとオーナーとカウンターで待機していた。


「相変わらず唐突だな。影薄いんだよ」

「悪いガ俺様に影はナイ。…さて、対戦相手はマだゲーム中だ。よって、先に帰還シタ貴様……清水の勝ちだ」


レインが指差した男は未だにぐったりして気を失っている。パチンッと指を鳴らすと、急に男が目覚めた。と同時に男にレインが急接近した。


「起きろ。意識を保て。俺様をヨク見ろ」

「ひゃっ、助……助けて…」

「貴様はゲームに負けタ。敗者にはソレ相応の罰を。ここで死ぬか、後に延ばすか、好きな方を選びナァ」


俺と柊はその一方的なやりとりをただ見るしかできない。何をするつもりなのかも分からず、それにレインの周りの空気が急激に変わったから。
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