デスゲーム
「うん、清水君だと思って持ってる。…信じてるから……頑張って」


ゆっくりと離れてゲームに戻る。と、あることに気がついた。これなら…。


「レイン、俺にも首輪をつけろ。柊と同じ苦痛を与えろ」

「アア?ダメだ。面白くなくなるカラナ」

「最初に誰もつけてはいけないって言わなかったしな?俺はそういう信じ合う二人を引き裂くのも面白いと思う。な、オーナー?」


レインに聞いてもダメなのは分かってる。だがオーナーの決定権で、こいつは動く。


「いいでしょう、認めます。敗北した時の二人の惨めな姿も、悪くありません。レインっ」

「分かったヨ。確かに悪くネエナ。地に這いつくばう滑稽な姿も♪ホラヨ」


指差された瞬間、俺に首輪がはめられ『デスライン』が伸びる。人形からは2本の赤い線が出ている。


「これにヨリ、苦痛は半々になル☆だがPは変わらない。いい所に目をつけタナ♪」


作戦成功だ。これで柊の苦痛を軽減できる。それに苦痛を二人分にすることにより、氷室の一人分より断然有利になった。

これなら勝てるか。いや、勝つんだ。勝って柊と一緒に帰るんだ。
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