デスゲーム
「あいつまた…」


詰めが甘いな。黒崎の言った通りだ。指示通りに人形が動かなくなってやがる。


「レイン、2歩先の『7P』だあ」


プレイヤーに苦痛はあるが、人体の損傷はない。最低限のゲームは進行できるみたいだ。こいつは、氷室は絶対に許さないからな。


「ヒャヒャ☆頭イカれたか?痛みを感じてネエ」


罰の文字など頭にない。こいつは柊を傷つけた。…こいつだけは俺が殺る!!


「ちっ、タイムだ」


氷室がまた沢村の所に行ったが関係ない。頭にはこのゲームの展開、勝利へのラインが見えている。


「レイン、5歩だ。『8P』与えろ!」


今度は沢村の片足が影に浸食された。支配での勝利など無理なんだよ。


「俺は2歩だ」

「ヒャヒャ、『9P』か。悪魔みてえ☆」


例えこの身がくたばろうと、氷室を葬れればそれでいい。


「ギャハ☆あと2ターンで勝負が決まル♪現在39対50で清水の大幅リードだあ☆」

「清水!!レイン、願いだ。3歩先の『10P』を2倍にしろぉ!!」

「ケケッ☆倍率は2倍まで。いいだろウ。そラ」


氷室の人形は『20』Pのマスに踏み込んだ。
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