デスゲーム
「やめてよレイン…お願い…します」


震えながら発した柊の声を、レインはハナから聞く耳がない。まずい。頭をフル回転させろ、時間がない。


「レインやめろ殺すな!!」

「ギャハ☆アバヨ♪」


戦慄する氷室の頭目掛け鎌が降り懸かる。考えろ!!あと数秒……救済の方法は!?


「お前モ終わりダアー☆」

「氷室は仲間だ!!」


ピタッと氷室の顔面ギリギリで鎌が止まる。


「そいつは…仲間だ。3回戦へ進むためのな。だからまだゲームに参加する義務がある」

「ホウ?貴様らに酷い仕打ちをしタこいつを?仲間に?」

「ああ。そいつを仲間に加えるかどうかは俺が決める事だ。文句はないはず」


レインは鎌をしまい、殺気を消した。


「ギャハ☆つくづく面白い奴ダア。いいだろう。清水ゥ、貴様が負けると柊と氷室も道連れダア」


間一髪。二人の命は俺に預けられた。俺が負けると敗者復活もなく即終了か。


「アアそうだ。太田は解放してやる。約束だからナ、俺様は律義だろう♪」


あの賭けか。一人、救えた。救う事ができたんだ。


「ケケッ☆それから次の対戦相手だ。入ってこい」
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