デスゲーム
細長く白い指で俺を指してくる。そして背中の大鎌に手を掛けた。


「よっテ、九条達には裁きを…」

「待てよ、その九条を仲間に加える。そうは殺らせねえ」

「ギャハ☆そう言うと思った。そこで俺様からのプレゼントだ。ココまで勝ち進んだご褒美ダア☆」


大鎌の手を解くと、人差し指を曲げる。そこから光が集まり、皆の指輪へ流れ込んだ。




パキンッ!!





「指輪が…壊れた。……やったよ美鈴、これで私達『デスゲーム』から解放されたのね」

「うん!九条のも破壊されてる。良かったよ咲ー!」


橘と早川が抱き合い、皆が喜びに満ち溢れている。氷室も九条も雫も、ここにいる全員の指輪が粉々に割れて床へと落ちた。




ただ一人を除いては。




「やりましたね隼人君!これでもう私……た…ち…」


雫は未だ俺の指についている指輪に絶句してしまった。奇妙な瞳の形に加工され、俺の左手薬指にはまったままのそれは……



絶対に外れないと同時に、レインの監視から逃れられなくなる……






『デスゲーム』参加者の証。
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