デスゲーム
「「あの」さ」

「……雫から言っていい。レディーファーストで」

「はい。今朝実家に電話したら今日のお昼には帰る事になったんです。涼君もお父さんも、私の帰りを待ってるんだそうです」

「良かったな。もう帰ってくるなよ?」

「えへへ、次からは遊びに来ますね。まだ話したい事はありますけど、今はいいです。隼人君は?」


あの倉庫で中村に言われた言葉を思い出す。本気じゃなくても、やっぱり気になる。


「雫、俺ってお前に必要なのかな?雫は俺がいなかったら何不自由のない生活が送れたんじゃないか?」


ソファーで話し合ってた雫の表情が凍り付く。言わなかったら良かったかもしれない。だけど、言わなくても分かってるつもりだけど……本心が知りたい。


「何言ってるんですか!?……ふぅ、隼人君は私の最重要人物だよ。大好きで大切な、世界で一番の彼氏だよ。それに、前と今では桁違いに今の生活が好きです」


両手で俺の手が包まれた。目を見ると分かった。これは本心だと。雫はいつも俺を励ますために無邪気に笑ってくれる。そんな雫に俺もひかれてる。
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