デスゲーム
次に映ったのは翌朝、制服に着替えた小春だった。仏壇の前で手を合わせる。


「お父さんお母さん、お別れからもう6年になるね。私は今日も元気だから。さて、学校行ってくるね」


6年…小学4年から一人暮らし。心細かったけど大丈夫だよ。今楽しいから。

昨日ラッピングしたマフラーも忘れてないし。気合い入れすぎたかな…。まあ気持ちが伝わればいいよね。少し眠いけど頑張ろう。みんながいるから。





「あ、おはよう栞ちゃん。今日遅れるって何してたの…黒崎も挨拶しろっ!」

「分かったから騒ぐな。ぉはよう」

「フフッ、おはよう。昨日夜更かししただけだよ」


学校の朝のいつもの会話。優菜が挨拶して、その後黒崎さんが照れて小さく挨拶してくれる。

いつも一緒に登校するけど今日は起きれなかった。


「ぁの…その…黒崎…さん…」

「何だよ?」

「ぅうん……何でも…ない」


4月から変わらないこのやりとりに終止符を打ちたい…。けど恥ずかしくて無理だよぉ。

この人にマフラーあげたいのに。言葉の裏はいつも優しい黒崎さんにあげたい。

入学式の日から…好きになっちゃったから。
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