木漏れ日差す丘で
約束の場所
あれから、ずっとこの丘が待ち合わせ場所だった

あのあと名前も教えあって、少し話をしてもらった

慣れてきてからは初めて会ったときの弱弱しさが嘘のようにパワフルで

本当を見せてくれて、少し嬉しくなった





鈴が学校にいってないのを聞いてからは、僕は学校でのことを毎日鈴に報告した




「学校の外にも出てさ、二時間くらいゴミ拾いしたんだ。疲れたし面倒だったけど、ジュースもらえたのはよかったな」

「いいなぁ、拓ばっかり」

「鈴も来ればいいんだよ」

「私は・・いいよ」

「一緒に行きたいのになぁ・・・・」


実際残念なことに、僕も鈴も三年生

その夏休みも終わろうとしてる

受験先は全然違う高校



一緒にいれるのはあと少しなんだ





「実は、ね・・・・・。二学期は、学校行くかもしれないの・・」


「ホント?!」


「お母さんが、行ってみたら?って」


少し不安そうな、でも笑顔でそう言う鈴



「その時は一緒に行こうな!」

「うん、よろしくね」



とても嬉しそうに笑ってくれた鈴に、僕も嬉しくなった
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