幸運の器
しばらくすると、一人の男がマンションに近づいてくるのがわかった。

その姿を認めて、悠斗は華音の器分離が失敗したことを悟った。

なぜなら悠斗の強運は今でも続いているからだ。

近づいてきた人物は、葵に良く似た顔立ちの背の高い男。

一磨に間違いない。

「一磨さん!」

悠斗はいても立ってもいられなくなって、一磨に駆け寄った。
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