アイツとコイツは許嫁。


・・・あら?



自分の目がいつもより開いたように思いました。


わたくし、今何を考えていたのでしょう?


『摩央を罵ってみましょうか』?


つまり摩央に声をかける、ということでしょうか。


・・・なぜ、わたくしはそんなことを思い立ったのでしょう?



でも叫びたいです。


今、無性に叫びたいです。


『もっと速く走りなさい』と。


『早く決着をつけてしまいなさい』と。


『勝たなかったら晩御飯抜きですわよ』と。


『何で摩央はそんなに頑固なんですか』と。


『とっととわたくしと仲直りするべきです』と。


校庭の真ん中という戦場にいる摩央に届くよう、大きな声で。


叫びたいです。


叫んでみたいのです。


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