COL'【桃】ひ・み・つ☆桃色恋 †with響紀様†
<side 椿>

 折角一緒にいるんですもの。

 後味が悪い思いで卒業はしたくないわね。

 あら、瞳子ちゃん?

 なんだか疲れているみたいね。

 やっぱり、一年生に生徒会の手伝いなんて荷が重すぎたかしら?

 先輩として優しく声を掛けてみた。

 良かった。いつもの明るい表情だわ。

 よし、今なら彼女とデートを申し込んでも大丈夫よね。

 「……今度のお休み予定あるかしら?」

 「今のところは何も……」

 「良かった。生徒会メンバーで解散会を兼ねてね遊園地に行く事になったの。貴方たちも手伝ってくれているから一緒にどうかと思ってね」

 いきなり二人っきりもでしょ?

 ワンステップ置いたら気を許してくれそうな気がしてね。

 「あたしたちも良いんですか?」

 「もちろんよ」

 「行きます!!」

 覚悟しなさい、貴女を振り向かせて見せるんだから。

 「それじゃ、今度の日曜日9時に駅集合ね」

 良かった。

 避けられていたわけじゃないのね。

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