COL'【桃】ひ・み・つ☆桃色恋 †with響紀様†
<side 椿>

 初めは具合が悪くて抱きついてきたのかと思った。

 けど、腕に入る力でそうでないのは直ぐに分かった。

 嘘じゃないのね?

 嬉しくて前に組まれた手を握り返した。

 でも、いいのかな?

 だって彼女はこれからもっともっと輝けるはずなのに。

 嬉しさと戸惑いが心の奥を行ったり来たり。

 「……人が人を好きになるのに、男女を―――」

 瞳子ちゃんのこの言葉は私の迷いをも消し去ってくれた。

 それなら、もう誰にも邪魔させないんだから。

 彼女に振り返って――。

 「瞳子ちゃん、好きよ」

 私も想いを伝えたら、真っ赤になっている。

 やっぱり可愛い!!

 彼女を抱き寄せ、人目が付きにくい木陰へと移動。

 そして――。

 私たちは愛を育むようにキスを交わした。

 夕闇に上り始めた月と沈みかけた太陽だけが、私たちを見守っている。



―― END ――

2009.11.16

花穏




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